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2008/06/09

ミュータントの憂鬱

News12

告白すると、わたしはじつはミュータントである。基本的にはみなさんと同じホモサピエンスなのだと思うのだが、突然変異なのかある種の進化なのか、みなさんのような一般人(すみません上から目線で)とは違う特殊な能力を生まれながらにもっている。

と、こんなふうにミュータントの特殊能力とかいうと、みなさんは映画の『X-メン』とかにでてくるような、目からレーザー光線が出たり、念じるだけで自動車とか持ち上げたり、人の心の中を読めたりとか、とかく派手なものを期待しがちだろうが、実際はそんな素敵なものでもない。少なくとも私のまわりにいる何人かのミュータント仲間(最近は、mixi風にマイミューとか呼びあってます)に、そんな派手な能力を獲得しているやつはいない。かといって、テレビに出てくるいわゆる超能力者のように、スプーンを曲げるとか、袋に入ったポラロイドフイルムを感光させるとか、ああいういったい何がどう作用してそうなるのかわからないような曖昧なものでもない。なんというかもっとこう、地味に特殊というか、まさに突然変異だなぁって感じ。

別にもったいぶる必要もないのでわたしの能力を告白すると、わたしには手に味覚がある。つまり手のひらが舌のように味を感じるのだ。「へぇ、なんだそんなことか」とか思ったかもしれないが、これがけっこうたいへんなのだ。電車の手すりをなめたことのある人なんてほとんどいないと思うので、おそらくご存じないかと思うが、あの電車の手すりって、想像を絶する味がする。梅雨時は特にひどい。あとエスカレーターも。よくデパートとかで「手すりにおつかまりになり」とかアナウンスがエンドレスで流れているが、冗談じゃない。あれがどんな味がするか、「いっぺんなめてから人にすすめろ」、とか毎回腹が立つ。なので、基本わたしは、手すりとかつり革とかには一切つかまらないようにしている。

ところが困るのが、握手だ。わたしは仕事柄、外国人とかと会うことも多いのだが、初対面のあいさつで、欧米の人は必ず手を差し出しだしてくる。「いいじゃん名刺交換したから」とか思うのだが、さすがに無視する訳にもいかず、仕方なく外国人の汗ばんだ毛むくじゃらの手を握る……と飛び込んでくるしょっぱいというかすっぱいというか、なんとも不快な味。午後一とか、「あっこの人ランチにピザ食ったな」って気づくこととかあるし。おそらく欧米にも私と同じような能力を持ったミューが何人かはいるだろうと思うのだが、心底気の毒に思う。せめて握手の習慣ない、日本人に生まれて良かったと思う。

そのほかにも、自分の特殊能力が日常生活で困ることはたくさんあるのだが、グチになるので、このくらいにしておきます。あと、マイミューの人とかともよく話すのだけど(ちなみに彼らの能力も、足の裏に嗅覚があるとか、脇の下のほくろに視覚があるとか、わたしと同様にひじょうに不便か、まったく役に立たないものばかり)、若いころとかは、こういう特殊能力を獲得したのはきっと何かの使命があるからに違いない、とか思ったりしたものですが、そういう中二的な選民意識はもうなくなりました。まぁだいたい手のひらに味覚があったり、足の裏に嗅覚がある人たちが何人集まっても、世界の危機を救うとかどう考えても無理ですが。

まぁ、そんなわけなので、わたしたちはわたしたちで、この特殊能力となんとか折り合いをつけて、普通に生活していこうと思いますので、そっとしておいてください。あと、みなさんに個人的にお願いしたいのは、今後できるだけ握手をなどという迷惑な行為を人に求めないようにしてほいのと、トイレにいった後は、必ず手を洗うようにしてください。では。

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コメント

こんばんは。のぞかせていただきました。

怖いですねぇ…。何も触れないですねぇ。

でも大丈夫です。
「どんな物も何かの役には立っている。この石ころだって」という素敵な台詞がありますよ!(by la strada)

ミューさんたちの今後の活躍に期待します。

投稿: Mmilk | 2008/06/21 23:01

そうなんです、たいへんなんです。
でも、おすしを食べるときだけ2度おいしいです。

投稿: アイス | 2008/06/22 08:06

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