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2010/05/11

ハンバーグサンド

私は正しく昭和のガキでしたので、小学生の頃はカレーとハンバーグが大好きでした。ちなみに当時のハンバーグは、フライパンに残った肉汁にケチャップとソースを絡めたなんちゃってデミグラスソースで食べるものと決まっていて、高校1年のときにバイト先で初めてとろけるチーズとトマトソースをのせたイタリアンハンバーグというものを食べた時は、そのおいしさに「イタリア料理ってすごい」と感動したものでした。ただ、そんな食い物がイタリアにないと知るのはずいぶん後のことです。

さて、我が家では当時、夕食にハンバーグが出た翌朝は残りのハンバーグをサンドイッチにしてくれるのが定番になっていて、このハンバーグサンドが、下手をすると夕飯で食べるハンバーグより楽しみなくらい絶品なのでした。ただ、この翌朝のハンバーグサンドには、前の晩に出たハンバーグから自分の裁量で残したものが具として使われるという我が家独特の掟があり、前の晩にたくさん食べてしまうと、必然的に翌朝のサンドイッチの具がとても寂しくなるのでした。しかし食欲おう盛なハラペコガキだった当時の私は、「こんだけ明日のサンドイッチに残そう」などと当初計画を立てて、フォークで線を引いてみたりはするものの、「やっぱもう一口」「最後の一口」「今度こそ本当の最後の一口」などとそのラインを超えて食べてしまうのが常で、大抵は「それ以上食べたらあしたサンドイッチなくなるで」と母親にたしなめられて我に返った頃には、ハンバーグ風味のきゅうりサンドが成立する程度しか残っていないのでした。一方で4つ上の兄は、このへんの抑制のとてもよくきく人で、しっかりとおよそ1/4程度を残して上手に夕飯を食べ終わるのです。私などは、小学生も高学年になり、やや反抗期を迎える頃には母親の制止も聞かず、夕飯時に「明日は明日の風が吹く」などとのたまいつつ、ハンバーグを食べ尽くしてしまうなんてことも幾度かありました。当然、翌朝は兄がうまそうにハンバーグサンドを食べる横で、ただのジャムを塗った食パンを泣きながらたべるはめになるのでした。

ちなみにこれは、将来を見越して備えることを身をもって覚えさせようという、母親の教育的意図だったのかと大人になってから聞いてみたところ「あんたね、そりゃいくつもに分けて焼くのが面倒だからだよ」と言われました。

同じような我が家の掟としては、トンカツの次の日のカツ丼というのもあり、やはりカツ丼をうまそうに食べる兄を横目に、タマネギだけの卵丼を食べるというような体験を経て大人になったものの、兄と自分の現状を鑑みるに、人間の本質は小さい頃から変わらないもだなぁなどとつくづく反省しつつ、夕飯にハンバーグを作りながら、翌朝のサンドイッチの分のハンバーグを余分に焼いたりしました。

Photo

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コメント

なんかぐっとくる。
そして写真のハンバーグサンドが、
なんかセンチメンタルに見える。

投稿: hikaru | 2010/05/31 11:32

ヒカルさんも夜に全部食べちゃうタイプだからねぇ。

投稿: アイス | 2010/06/08 00:01

下ネタかっ

投稿: hikaru | 2010/06/08 17:42

え?
いや、ハンバーグを夕飯で食べちゃって、朝のサンドイッチに残しておけないタイプという意味なんだけど、どこがあなたの下ネタレーダーに反応したのか教えてほしいわ。

投稿: | 2010/06/08 18:48

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